伊藤忠が新入社員研修、創業者精神学ぶ

忠兵衛が唱えた教訓の一つ「三惚(ほ)れ主義」とは

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研修を通じて伊藤忠兵衛の精神を学ぶ(酪農作業)
 伊藤忠商事は、滋賀県高島市で新入社員向けの合宿研修をこのほど実施した。創業者である伊藤忠兵衛(忠兵衛)は、現在の滋賀県豊郷町の出身。新入社員は、牧場や農園など、第1次産業の現場で作業したほか、清掃など社会貢献活動も実施するなど、近江の商人が大切にしていた「売り手よし、買い手よし、世間よし」の“三方よし”の実践に励んだ。(浅海宏規)

 研修のテーマは、忠兵衛が唱えた教訓の一つ「三惚(ほ)れ主義」の体現を通じ“商社パーソン”としての役割・責任を理解すること。忠兵衛は、仕事、共に働く仲間、在り所(土地)の三つを大事にすることを説いていたという。

 生産者の思いやプロ意識の理解、買い手に届ける責任などを理解するため、同社では2016年度から新入社員が第1次産業の現場に出向き、作業を経験する研修を取り入れている。

 今年度は116人が研修に参加し、合宿研修期間中、新入社員は八つのグループに分かれ、牧場や農園などでそれぞれ作業した。あわせて琵琶湖の清掃活動など、地域貢献活動も行った。新入社員からは「チームでミーティングを重ね、生産者が何を求め、我々に何ができるのかを考え、行動することができた」、「同期と寝食を共にし、今後、切磋琢磨(せっさたくま)することができる仲間になれた」などといった声が聞かれた。

 清水淳人事・総務部人材開発室長は、「創業の地である滋賀県で新入社員一人ひとりが近江商人である伊藤忠兵衛の理念を受け継ぎながら、伊藤忠パーソンの役割・責任を考える良い機会となった」と強調。「ここから商人としての第一歩を踏み出してほしい」と期待していた。

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