EVコンデンサーを中国で生産、電子部品メーカーの狙い

ニチコン、2020年度に開始

 ニチコンは2020年度に中国工場で電気自動車(EV)向けフィルムコンデンサーの生産を始める。中国は世界最大のEV市場。日系自動車メーカーなどからの現地生産の要望に応えるほか、中国系メーカーの需要も狙う。今後、中国工場に同コンデンサーの新棟も建設する方針。25年までに同コンデンサーの生産能力を現状比3倍に引き上げる。

 ニチコンは現在、EV向けに限らずフィルムコンデンサーは草津工場(滋賀県草津市)で生産しており、同コンデンサーの海外生産は初めて。中国の宿遷工場(江蘇省)にEV向け同コンデンサーの生産ラインを設置する。プラスチックフィルムにアルミニウムを蒸着させたりする前工程は当面、草津工場で行い、宿遷工場が組み立てなどの後工程を担う。

 草津工場はフル稼働が続いており、ニチコンは25年までに宿遷工場内に同コンデンサー専用の新棟も建設する考え。前工程も同工場で扱えるようにし、中国での一貫生産体制を築くとともに供給能力を確保する。同社のコンデンサー事業の売上高のうち、EV向けフィルムコンデンサーの割合は約7%。将来、20―30%に引き上げる方針だ。

 コンデンサーは電気を蓄えたり、ノイズを取り除いたりする電子部品の一つ。フィルムコンデンサーは高耐電圧などの特徴があり、電装化が進む自動車やEVといった車載向け需要が急増。EVでは駆動用モーターのインバーター(電力変換装置)に使われる。

 調査会社の富士経済(東京都中央区)によると、EVの世界市場は中国のEVシフトがけん引し、35年には17年比14・8倍の1125万台まで拡大する見通しだ。

日刊工業新聞2019年4月11日

  

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