「5G」需要を取り込め!ガラスメーカーの戦い

日本電気硝子、関連製品市場投入へ

 日本電気硝子は2019年から第5世代通信(5G)に対応する関連製品の市場投入を始める。5G電波への影響が少ないスマートフォン(スマホ)の背面カバー向け素材など、既存製品群の応用展開を図る。5Gで使う高周波数帯に対応する、スマホ用などのガラスアンテナについても開発に着手した。通信事業者による5Gの商用サービス開始は20年に予定される。5G移行による部品ニーズの変化を捉えて、需要を取り込む。

 熱可塑性樹脂の強化に使う異形断面ガラスファイバーを、5G対応スマホの背面カバー向けとしてサンプル出荷を始めた。現在の背面カバーは金属が一般的だが、5Gでは電波が通りにくくなる。電波に影響を与えにくい樹脂への置き換え需要を狙い、19年中の量産開始を目指す。

 基地局間ネットワークに使う光ファイバー向けには、ガラスレンズを並べた「マイクロレンズアレイ」の改良や複合部品の開発も進める。5Gで増大するデータを効率的に伝達する部品として応用展開する。

 5G向けガラスアンテナは需要が本格化する21年までに製品化する。

 5Gで使うギガヘルツ帯(ギガは10億)の高周波信号の対応では、伝送損失を抑える低誘電率の基板材料が重要となる。ガラスはその特徴に合致する材料の一つ。

 5G向けガラスアンテナは、AGCが18年11月に合成石英を使った製品を開発済み。車載用や室内外用アンテナとして実用化を目指し、サンプル出荷を始めた。

 これに対し、日本電気硝子は石英よりコスト優位性のあるガラス材料を選定する方針。スマホや車載、基地局用などのガラスアンテナを開発する。

マイクロレンズアレイ

日刊工業新聞2019年4月4日

  

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