「5G」の次の世代を見据える80Gbpsの無線通信チップ
広島大学などが開発
広島大学大学院先端物質科学研究科の藤島実教授は、情報通信研究機構、パナソニックと共同で、1秒当たり80ギガビット(ギガは10億)の超高速データ伝送が可能な無線通信チップを開発した。利用が進んでいない300ギガヘルツ帯の電波(テラヘルツ波)を使い、送信と受信を一つのシリコンチップに納めた。第5世代通信(5G)よりさらに次世代の高速無線通信における実用化を図る。
従来は送信と受信を別のチップにした高速無線通信技術を開発しており、最高速度は受信側の性能制限のため1秒当たり32ギガビットだった。新しいチップは、ダブラーと呼ぶ周波数増幅回路を送信と受信で共有化することで小型化・一体化した。
データ伝送は2時間のフルハイビジョン動画を2秒でダウンロードできる速さという。5Gの基地局同士を結ぶ通信や、データセンターのサーバ間通信などの用途を想定する。
ネクスト5Gと言われる無線通信技術の開発と標準化はまだこれからだが、チップには化合物半導体を使うのが現在の主流。シリコンチップで一体化することで低コスト化でき、携帯端末などへの搭載が容易になる。
従来は送信と受信を別のチップにした高速無線通信技術を開発しており、最高速度は受信側の性能制限のため1秒当たり32ギガビットだった。新しいチップは、ダブラーと呼ぶ周波数増幅回路を送信と受信で共有化することで小型化・一体化した。
データ伝送は2時間のフルハイビジョン動画を2秒でダウンロードできる速さという。5Gの基地局同士を結ぶ通信や、データセンターのサーバ間通信などの用途を想定する。
ネクスト5Gと言われる無線通信技術の開発と標準化はまだこれからだが、チップには化合物半導体を使うのが現在の主流。シリコンチップで一体化することで低コスト化でき、携帯端末などへの搭載が容易になる。
日刊工業新聞2019年2月19日