「インフィニティ」の次期小型車は開発せず。日産、米中で中大型に集中

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日産のインフィニティ「Q30」
 日産自動車は高級車ブランド「インフィニティ」の小型車開発から撤退する。同じ小型車シリーズのハッチバック「Q30」、スポーツ多目的車(SUV)「QX30」の2車種に関し、次期モデルを開発しない方針を決めた。日産はインフィニティについては米中市場に集中して成長させる方針。両市場では自動車の大型化が進んでおり、当面は中型以上のモデルラインアップを拡充する。

 日産は今月12日、20年初頭までに西欧でのインフィニティ展開を終了し、それに先立ち19年半ばに英国サンダーランド工場でのQ30、QX30の生産を取りやめる計画を示した。両モデルはインフィニティで唯一の小型車シリーズで、次期モデルの展開の有無が注目されていた。

 日産はQ30をインフィニティ初の小型車として15年に発売し、16年にQX30を追加した。欧州を中心に中東や北米で展開する。ただ独ダイムラーのプラットホーム(車台)や部品を採用したことで価格が上がり、販売が苦戦。自動車向けオンライン情報サービスのマークラインズによると、両モデル合計の18年の販売台数は前年比47%減の1万4008台に留まった。

 前会長カルロス・ゴーン被告はインフィニティでの小型車を「商品拡大に不可欠」と重視する姿勢を示した。しかし14年に打ち出したダイムラーとの共同開発プロジェクトを凍結するなど小型車戦略は行き詰まりを見せていた。

 一方、インフィニティは、中大型車の需要が高まっている米中市場で中型SUV「QX50」などが販売を伸ばしている。今後、北米でSUVの品ぞろえを強化するほか、中国には5年間で5種類の新モデルを投入する。

 パワートレイン(駆動装置)戦略では電動化を加速させる方針で、21年にはインフィニティ初の電気自動車(EV)を発売する計画。

日刊工業新聞2019年3月25日

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