鉄道障害は30年間で3倍以上に増えている

災害によるトラブルも大幅増、線路立ち入りなどによる輸送障害は6倍以上に

 列車の運休や、30分以上の遅延など輸送障害の件数が増加傾向にある。25日には、東京都内のJR東日本中央線で停電が発生し、177本が運休。通勤・通学のほか、国公立大学入試2次試験にも影響した。国土交通省のまとめでは、輸送障害の件数は30年間で3倍以上に増えており、深刻な状況になっている。

 国交省によると、2017年度にあった輸送障害は前年度比603件増の5934件と、1988年度(1883件)の3倍以上。内訳では、人や動物の線路内立ち入り、沿線火災など外的要因によるケースが2455件で全体の41・4%を占めた。次いで、台風や降雪、地震など自然災害によるものが2022件に上り、係員や車両、施設など鉄道会社の管理に関わる原因が1457件となっている。88年度と比べ、線路内立ち入りなどによる輸送障害は6倍以上、災害に伴うトラブルも3倍以上と大幅に増えた。

 一方、鉄道会社の管理に関わる障害の増加は1・5倍。全体に占める割合も4分の1程度にとどまっているが、影響の大きなトラブルも目立つ。

 JR東管内の宇都宮線東鷲宮駅構内で17年10月、電線関係の設備が破損し、ショート。運休や遅れで約28万人に影響した。同年11月には、東京急行電鉄田園都市線でケーブルが接続部の施工不良で損傷し、運休による影響は約12万6000人に上った。

 18年度もJR北海道千歳線の新札幌駅構内で11月、信号機が倒れて線路をふさぐトラブルにより、90本以上の列車が運休。12月には京成電鉄の運輸指令室で送受信機器を交換した際に起きた不具合で、都営浅草線や京浜急行線が運転を見合わせ、計約40万人が影響を受けるなどした。

 国交省は「特に首都圏では鉄道の相互直通運転によって、他社路線でのトラブルが波及しやすくなっている」と指摘している。

日刊工業新聞2019年2月27日

  

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