東北新幹線のスピード向上へ、「福島駅」の改良が欠かせない理由
JR東日本が工事を検討
JR東日本は東北新幹線と新在直通の山形新幹線が接続する福島駅で、改良工事を検討していることを明らかにした。両線の接続は現在、下り線1線を使っており、東京方面に乗り入れる上り線は本線を平面交差する。2030年に予定する北海道新幹線の札幌延伸を見据えて取り組む東北新幹線のスピード向上には、同駅の改善が欠かせないとして、早期の実現を目指す。
JR東日本の深沢祐二社長が、日刊工業新聞の取材で明らかにした。深沢社長は「(東北新幹線を)スピードアップできれば、(福島駅に)ダイヤの制約が生じる」とし、解消するために具体的な検討を始めているとした。
福島駅では山形新幹線乗り入れ列車が発着ともに下り線の14番線を使う。東京方面の東北新幹線と併結する場合、渡り線で2回本線を交差することなどから、運行ダイヤ作成に制約が生じている。特に降雪で遅れが生じる冬期間は、福島駅にボトルネックが発生して全線に波及する。
JR東は奥羽線(山形新幹線)から東北新幹線上り線ホームに接続するアプローチ線の可能性を検討。18年までに3次元モデルを使った線形検討を行い、道路、新幹線との立体交差や急勾配、急カーブがあり、難工事だが実現可能との結論を出した。事業性が判断できれば、詳細設計に移行するもようだ。
JR東は5月に試験車両「ALFA―X」を投入し、東北新幹線で時速360キロメートルの営業運転実現に向けた車両開発を加速する。速度向上には、車両の技術開発とともに、騒音対策の遮音壁やトンネル微気圧波対策の坑口改良などの設備改良が不可欠。高速化効果を最大限発揮するには、線路容量を確保するための駅配線改良などのボトルネック対策にも取り組む必要がある。
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日刊工業新聞2019年2月5日