「新幹線」にみる、訪日旅行客の受難

不便さ随所に

 先日、50年前に沖縄から米国に渡った親戚が来日して、東京を1日観光案内した。訪日外国人旅行者(インバウンド)の目線に立つと、公共交通機関の利用で不自由な点が多々目についた。

 宿は渋谷の住宅街にある民泊の一軒家で、駅からタクシーに乗ったものの、たどり着けなかった。乗務員が未熟な上に、一方通行が多く道が入り組んでいたためだ。やむなく数百メートル手前で降ろされて、道行く人に場所を尋ねながら徒歩で向かう羽目になった。

 鉄道利用では、親戚が皆パスモを持っていたが、地下鉄であちこち移動すると割高になる場合も少なくなかった。実は東京メトロ・都営地下鉄全線が乗り降り自由の乗車券がお得で、24時間・48時間・72時間の3種類がある。これを直前に外国人向け旅行サイトで知ったが、間に合わなかった。

 新幹線の乗車券を予約する際も難題に直面した。新幹線には大型スーツケースを収納する専用置き場がない。幸いみどりの窓口職員の機転により、最前列の3人掛けシートを後部と向かい合わせになるよう回転させ、壁との間にできた隙間に収納できた。

 タクシー会社による民泊利用者向けの対応力向上や、鉄道の利用案内を充実させることが急務であろう。

日刊工業新聞2019年1月18日

  

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