JTBがかじ、旅行商品“ダイナミック化”の中身

システム刷新、変動料金に柔軟対応

 JTBは宿泊や交通などのダイナミックプライシング(変動料金制)に対応するため商品造成・販売システムを刷新する。個人旅行客のオンライン旅行会社(OTA)利用増もあって従来型旅行業のビジネスモデルは大転換期にある。数年かけて新システムの導入や店舗・商品などの販売改革を順次進め、これまで主力としてきたパッケージ商品とは大きく異なる「ダイナミック化」(高橋広行社長)にかじを切る。

 導入する新システムは、ホテルや飛行機のサービス提供側が変動させる料金をリアルタイムに反映させ、値付けする機能を持つ。従来のパッケージ商品では、JTBが宿泊や交通を大量に仕入れて、さまざまなコースを設定し、料金を決めてパンフレットを作り、顧客に提案していた。既存のシステムは、そうした商品造成に合わせた設計となっている。

 リアルタイムの仕入れ機能を構築し、過去の経験や市場動向を踏まえて、担当者が値付けをする。将来は人工知能(AI)が各種データを元に需給を考慮しながら、最適な料金や組み合わせを提示することも見据える。

 JTBは2018年1月から国内・海外の価格変動型商品を「ダイナミックJTB」ブランドで発売。周知不足やシステムの問題による商品造成の不自由さもあり、国内・海外全商品におけるシェアは1割にとどまる。

 新システム導入と並行して、現地での体験や観光など、JTBならではのオプショナルツアーを拡充。パンフレットに頼らない店舗レイアウトや対面販売にも取り組んでいく。

 JTBは18年度からの5年間で、既存事業の刷新や新規事業開発に約1000億円の投資を計画。このうち既存分野ではダイナミック化対応のシステム投資がメーンとなる。

日刊工業新聞2019年2月25日

日刊工業新聞 記者

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02月25日
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