新幹線のスピードアップ狙うJR東日本の新しい戦略組織

今春にも立ち上げ

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社内に点在する新幹線関連部署を統括した新組織を立ち上げる(北陸新幹線)
 JR東日本は今春にも、社内に点在する新幹線関連部署を統括した新たな組織を立ち上げる。東京を起点とする5方面の新幹線ネットワークが完成したのを機に「戦略的にしっかりと、組織として位置付ける」(深沢祐二社長)のが狙い。さらなる安全・安定輸送を実現するとともに、インド新幹線のような海外展開や老朽化対策の大規模改修、既設路線およびミニ新幹線区間のスピードアップといった課題を見据えて推進体制を整える。

 現在、関連する部署で新組織の詳細を詰めている。新組織の傘下には、2018年に地方組織から本社組織に昇格させた「新幹線運行本部」のほか、戦略立案機能を持たせるとともに、従来は沿線各支社内にあった現場組織も再編する方針だ。

 JR東日本エリアの新幹線は15年に、北陸新幹線の金沢延伸に伴う長野―上越妙高間開業で工事路線がすべて完成した。

 一方で、直通運転する北陸新幹線は23年に敦賀への延伸を予定。東北新幹線が直通する北海道新幹線は30年に札幌延伸を計画し、ネットワークの拡張が見込まれる。

 JR東では札幌延伸に備えて到達時分短縮のため、東北新幹線でスピードアップに取り組む考え。5月には時速360キロメートルの営業運転を目指す新幹線試験車両「ALFA―X」を完成し、各種試験を始める。車両に加えて線路についても、騒音対策といった高速化対応の改良を構想しており、実現可能性を探っているところだ。 

 新幹線統括組織はJR西日本も18年に「新幹線鉄道事業本部」を開設している。新幹線車両で起こした台車亀裂問題を受けて実施。従来、社内に分散していた新幹線関連部署を再編して新幹線に特化した体制を整備し、迅速に意思決定できる体制を構築した。

日刊工業新聞2019年1月22日

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