11%軽量化…坂戸工作所が20年ぶり刷新、「コンクリ粉砕機」の実力
坂戸工作所(千葉市花見川区、坂戸正太郎社長)は、油圧ショベル用コンクリート粉砕アタッチメントを20年ぶりにリニューアルする。まず20トンクラスのショベル向け「ライトスター1500」を15日に発売する。シリンダーの仕様を見直して故障率を下げ、現行機種に比べ200キログラム、約11%の軽量化を実現した。価格は従来から据え置きの653万円(消費税抜き)。初年度40台の販売を目指す。
従来機種は作業中にシリンダーロッドが露出する構造だったため、その部分がコンクリートに接触して傷付くと、油漏れなどの故障につながっていた。シリンダーにカバーを付けることもできるが、利用者のコスト負担が大きい。
「ライトスター」シリーズは作業中にシリンダーが露出しない構造に変更し、油圧ホースも本体内部に収め、故障リスクを大幅に低減した。故障による作業停止や修理費の負担が削減できる。従来機より高性能な部品も使っているが、全体的なコストダウンで価格は現状を維持した。
今回発売するライトスター1500は中型の油圧ショベル用アタッチメント。2024年内に大型油圧ショベル用、小形油圧ショベル用もラインアップし、従来機種からの移行を促す。
坂戸工作所は建設機械に取り付けて木やコンクリート、岩石を粉砕するアタッチメントのメーカー。23年6月期の売上高は約6億円。
日刊工業新聞 2024年02月15日