ニュースイッチ

「ギガキャスト」適用を視野に…FINESYSTEMが「バリ取り専用ロボットシステム」開発

「ギガキャスト」適用を視野に…FINESYSTEMが「バリ取り専用ロボットシステム」開発

FINESYSTEMは大型鋳物製品のバリ取りシステムの受注を始める

FINESYSTEM(ファインシステム、愛知県豊田市、大羽達也社長)は、大型の鋳鉄鋳物やアルミニウムダイカスト品のバリ取りに特化したロボットシステムを開発した。強固なバリを除去するため、同システム用に高トルクのスピンドルを内蔵したアタッチメントと工具ホルダーを開発し、搭載。電気自動車(EV)部品への応用が見込まれる大型のアルミダイカスト「ギガキャスト」製品への適用も視野に入れる。

2月1日に受注を開始する。価格は消費税抜きで2000万円程度から。顧客の要望に応じて仕様を打ち合わせる。初年度10件の受注を目指す。

開発したアタッチメントは、装着した工具がバリの形状に合わせて追従して動く独自の「エアフロート機構」を搭載。加工対象物(ワーク)を削らずにバリだけを取り除く。ロボットティーチングの簡略化も可能。スピンドルの回転数は毎分最大1万5000回転。ホルダーは工具の固定機能と自動交換機能を備える。

大型の鋳物のバリ取り工程は一例として、プレス機で不要部をせん断加工した後、作業者がハンドツールで処理する。

同アタッチメントを用いたロボットシステムであれば、これら一連のバリ取り工程を工具交換しながら集約可能。丸鋸で切断、ダイヤモンドホイールやエンドミルでの粗引き、ロータリーバーでの仕上げまでを完結する。

想定するワークは、鋳鉄が産業機械用フレームや自動車・建設機械用駆動部品などで、アルミはEV用車体部品など。ユーザーの反応を見て、専用機への搭載や標準仕様のロボットセルの開発も進める。


【関連記事】 韓国が絶対に勝てない異色の技術集団とは?
日刊工業新聞 2024年01月25日

編集部のおすすめ