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大阪・関西万博で採用、清水建設の「グリーン水素供給システム」とは

大阪・関西万博で採用、清水建設の「グリーン水素供給システム」とは

万博のパビリオンに実装する「Hydro QーBiC Lite」

清水建設は16日、省スペース型の水素エネルギー利用システム「Hydro Q―BiC Lite」が、2025年大阪・関西万博の民間パビリオンの水素サプライチェーン(供給網)設備として選定されたと発表した。NTTパナソニックグループのパビリオンの燃料電池に供給する。社会実装の推進によって、水素エネルギーの利用拡大やカーボンニュートラル温室効果ガス〈GHG〉排出量実質ゼロ)実現への貢献を目指す。

Hydro Q―BiC Litefは、水素の製造装置と貯蔵装置、燃料電池をコンテナ内に収容し省スペース化を実現したシステム。貯蔵装置には独自の水素吸蔵合金を使い、水素を安全に貯蔵できる。蓄電機能も備えており、天候による太陽光発電などの出力変動を吸収して水素の安定供給を実現する。

万博の会場では、NTTとパナソニックグループの両パビリオン間に地中通信用管路を活用した水素パイプラインを整備。太陽光で発電した電気を水電解してグリーン水素を生成し、水素貯蔵装置に蓄えた後、両パビリオンの燃料電池に供給する。

日刊工業新聞 2024年10月17日

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