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電流20%向上…太陽誘電が開発、スマホ向けパワーインダクターの性能

電流20%向上…太陽誘電が開発、スマホ向けパワーインダクターの性能

パワーインダクターの種類を拡充し、スマホの高機能化に対応する(LSCND1412FEシリーズ)

太陽誘電はスマートフォンの電源回路に搭載し、電気の流れを整える「パワーインダクター」の種類を拡充した。設計や製造方法などを見直し、従来に比べて流せる電流の値を20%向上した。スマホの多機能化に伴い、より大きな電流を流せる部品が求められている。サンプル価格は消費税抜きで1個当たり50円。和歌山太陽誘電(和歌山県印南町)で量産を始めた。

3種類のパワーインダクターを量産する。新製品「LSCND1412FETR47ME」は従来品と同じ大きさで、電流値を3・6アンペア(従来品は3・0アンペア)に高めた。大きさは3種類全て長さ1・4ミリ×幅1・2ミリ×最大の高さ0・65ミリメートル。

近年、スマホで人工知能(AI)を用いた画像や動画の編集、音声やテキストの翻訳などができるようになっている。スマホに搭載する集積回路(IC)の処理能力が高まる中、大電流に対応できるパワーインダクターの需要が増えているという。


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日刊工業新聞 2024年8月15日

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