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最短11秒でワーク投入…ティーエス、バラ積みピッキング装置刷新

ティーエス(浜松市中央区、松原伸幸社長)は、箱の中のふぞろいの製品を取り出す作業をロボットと3次元(3D)ビジョンカメラの組み合わせで自動化する装置を刷新し、発売した。制御を見直し、1キログラムの加工対象物(ワーク)の工作機械への投入時間を前モデル比で9秒早い、最短11秒に縮めた。消費税抜きの価格は仕様で異なり、1260万円から。物流用途などにも提案し、年間30台の受注を目指す。

刷新した「3Dビジョンバラ積みピッキング装置=写真」は、箱に入った品物をカメラで認識し、自社設計のハンドで取り出す。仮置き台や反転装置を必要な順番で使用し、品物の位置を整えて次工程に送る。

取り出し後にロボットの動作で衝突を検知した際、ワークを一度箱に戻す安全対策機能も追加した。

カメラは中国メックマインド製、ロボットは主要メーカー製に対応する。前モデル同様に可搬式の架台に必要な機材を一式にして、中小企業が導入しやすいようにした。このほか、稼働状況を記録するドライブレコーダーをオプションに設定した。

発売を機に、本社にデモンストレーション機を設置した。有償で希望するワークを使った撮影や動作のテストにも応じる。

日刊工業新聞 2024年07月29日

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