「東京科学大」…初代理事長候補に東工大・大竹尚登氏
東京医科歯科大学と東京工業大学は19日、両大学が統合して10月1日に発足する東京科学大学の長の合同選考会議が、大竹尚登東工大科学技術創成研究院長・教授(60)を初代理事長の候補者として全会一致で決定したと発表した。任期は10月1日から2028年3月31日まで。文部科学相に申し出て指名を受ける。また同会議は、新大学に大学総括理事(東京科学大学長)を置くと決めた。
【略歴】大竹尚登氏(おおたけ・なおと)89年(平元)東工大院理工学研究科博士後期課程中退、同年工学部助手。93年助教授、10年大学院理工学研究科教授、15年副学長、22年科学技術創成研究院長。神奈川県出身。
教職員の意向投票廃止
大竹研究院長より約9歳年上の益一哉東工大学長、田中雄二郎東京医科歯科大学長は、自由でフラットな人間関係を強調してきた。選考会議は開かれた選考法を設計する中で、火種になりがちな教職員の意向投票をなくした。自薦・他薦による現2学長、大竹研究院長の3候補者の公開ヒアリングを全役員・教職員向けに実施。部局長らの意向聴取を経て決定した。
同会議は18日、東京科学大の発足時は東京医科歯科大および東工大の候補者が理事長と学長を担う方針を決めた。対等の精神を重視して、学長は東京医科歯科大から選ばれることになりそうだ。
日刊工業新聞 2024年6月20日