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覆工コンクリートを自動打設…戸田建設が開発、山岳トンネル用ロボットの性能

戸田建設は山岳トンネルの覆工コンクリートを自動で打設するロボット「セントルフューチャーズ=写真」を開発した。コンクリート打設口を自在に切り替える装置にセンサーなどを連動させ、打ち込みから締め固めまで一連の打設作業を自動化。従来は人手で対応していた打設ホースの移動や打設口の開閉などが不要となり、作業の効率化や省人化を図れる。

大栄工機(滋賀県長浜市)、ムネカタインダストリアルマシナリー(福島市)、JUST.WILL(福岡市中央区)との共同開発。スライド型の自動配管切り替え装置を中心にセンサーやバイブレーターを組み合わせ、覆工コンクリート打設用の移動式鋼製型枠に配置することで、覆工コンクリートの側壁部から天端部までを自動で打設する。

2023年11月から国土交通省中国地方整備局発注の「令和3年度木与防災木与第1トンネル工事」に導入。打設作業に従事する人員を従来の6人から4人に減らした。

戸田建設は今後も現場で適用しながら、2人程度への省人化を目標に改良を重ねていく。さらに各種センサーから得られるデータの活用を広げるなど、覆工コンクリート打設作業の自動化を一段と推進する考えだ。

日刊工業新聞 2024年05月28日

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