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受け付けはアバター、ALSOKが常駐警備をデジタル化

受け付けはアバター、ALSOKが常駐警備をデジタル化

受け付け業務を行うアバターと業務を補助する電子機器を身につけた警備員

綜合警備保障(ALSOK)は警備員が施設に常駐して受け付け業務や巡回を行う常駐警備をデジタル化する。受け付け業務はコンピューターグラフィックス(CG)アバター(分身)を用いて遠隔勤務を可能にすることで省人化する。警備員には小型のガス検知器などを携帯させ、人には分からない異常を察知できるようにして警備を強化する。現在東京都内で5―6隊の警備員が電子機器を実用しており、今後数年内に全警備員に支給するほか、子会社の警備員にも順次広げる。

アバターによる受け付け業務は4月から4件ほどの施設で実運用を始める。実際の受け付け業務を行う人は、警備員だけでなく契約先の担当者でも可能。バックヤードや遠隔地からパソコン上でアバターを操作する。既存のパソコンで操作でき、希望すればALSOKから機材の提供も受けられる。

価格は個別対応で、実際の警備員による受け付け業務を契約している場合は契約金額範囲内で利用することもできる。顧客からはアバターを不安視する声は少なく「省人化に興味のある企業から特に注目が集まっている」(ALSOK)という。

電子機器を用いた警備ではガス検知器や盗聴検知器、サーモカメラなどを用いた警備強化のほか、小型翻訳機「ポケトーク」を用いた訪日外国人向けの案内も行う。また、スマートフォンを用い、施設管理者に画像などで警備状態や現況を知らせたりする。

基本、従来の契約金の範囲内で利用でき、顧客の希望で使用する機材が増える場合には個別に見積もる。

日刊工業新聞 2024年03月14日

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