日野自動車、エンジン再認証を年内にも申請
日野自動車は1日、認証を取り消されている大型と中型エンジン計2機種について、早ければ年内にも国土交通省に認証再取得を申請する見通しを明らかにした。2月から劣化耐久試験に入り、大型は9カ月間、中型は7カ月間、基準を満たすかを確認。その後1カ月程度の準備期間を経て申請する。順調に認可されれば日野自の国内全機種のエンジンが生産再開となる。
一方、豊田自動織機製エンジン「1GD」を搭載する小型トラックの生産ラインを2日も停止すると表明。混流生産している日野自の小型エンジン搭載車の生産も止まっているが、同ラインに残る80台の1GD搭載車を外に出し、日野自製エンジン搭載車のみ生産を再開する可能性を探っているという。月産800台の1GD搭載車の出荷再開が今後の焦点だ。
1日発表した2024年3月期連結業績予想は、当期損益が220億円の赤字で23年10月公表値から据え置いた。国内は認証再取得済みの大型エンジン「A09C」を搭載した大型トラック「プロフィア」の出荷再開などで販売台数が前年同期比微増となった一方、主力市場のインドネシア、タイが振るわない。市場の戻りは24年度に持ち越すとの予測だ。
24年は三菱ふそうトラック・バスとの経営統合も控える。日野自の中野靖最高財務責任者(CFO)はエンジン認証不正に関する米国当局の調査結果が「(三菱ふそうとの)統合比率の算定に影響する可能性がある」と示唆した。
日刊工業新聞 2024年02月02日