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ルネサスが次世代半導体「GaN」技術を取得

米社買収
ルネサスが次世代半導体「GaN」技術を取得

ルネサスの柴田英利社長(右)とトランスフォームのプリミット・パリーク社長

ルネサスエレクトロニクスは11日、次世代半導体である窒化ガリウム(GaN)を用いたパワー半導体を設計・製造する米トランスフォームを約3億3900万ドル(約492億円)で買収すると発表した。子会社を通じ、発行済み普通株式をすべて取得する。GaNの技術をパワー半導体事業に組み込み、電気自動車(EV)のほか、人工知能(AI)やデータセンター、再生可能エネルギー向けなど拡大する市場への取り組みを強化する。

買収は株主や規制当局の承認などを経て、2024年7―12月に完了する見込み。トランスフォームの1月10日付の終値に約35%のプレミアムをつけた1株あたり5・1ドルで買収する。

GaN半導体は電力損失が低く、スイッチング性能も高いため、搭載するデバイスの高効率化・小型化が期待できる。ルネサスの柴田英利社長は「成長の柱の一つであるパワー半導体のポートフォリオを強化・拡大する」とコメントしている。


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日刊工業新聞 2024年01月12日

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