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荷降ろし速度30%向上、川崎重工が物流2024年問題解決へ開発したロボユニットの能力

荷降ろし速度30%向上、川崎重工が物流2024年問題解決へ開発したロボユニットの能力

川重は物流分野向けロボット「バンボ」の処理能力を高められるユニットを開発し、搭載機種を発売した

川崎重工業は物流分野向けロボット「Vambo(バンボ)」の処理速度を高められるユニットを開発した。同ロボットに装着することで、荷降ろし処理速度を従来比約30%向上できる。コンテナの到着後2時間以内に荷降ろしを完了しなければならない現場も多く、こうしたニーズへの対応力を高める。

バンボは人の代わりに荷降ろし(デバンニング)を行う物流用途向けロボット。3次元の人工知能(AI)ビジョンシステムと専用ハンドによって、コンテナ内のさまざまな荷物(ケース)の荷降ろし作業を自動化できる。現状は毎時最大600個の荷降ろし能力を持つ。

川崎重工業が今回開発したユニット「高速化オプション」は同ロボットへの後付けが可能。ロボットハンドに搭載したカメラとは別に同ユニットにもカメラを搭載する。

ロボットハンドがコンテナに背を向けてコンベヤーなどの搬送装置に荷物を置く瞬間にもケースを撮像でき、間を置かず効率的にケースの撮像と次の荷降ろしの動作に移れる。この仕組みによって、同800個の荷降ろしが可能となる。

川重は同ユニットを搭載済みのバンボをこのほど発売したほか、顧客からの要望で導入済みロボットへのユニットの後付けにも対応する。価格は非公表。

ドライバーの労働時間の規制強化で輸送能力が不足する「物流2024年問題」が間近に迫る。こうした問題への対応策として、荷主には荷物到着後2時間以内にコンテナ内のケースを空にする対応が求められることも多く、2時間を超過すると追加料金が課される場合もある。

川重は今回のユニットの市場投入により、こうした課題の解決を支援する。

日刊工業新聞 2023年12月18日

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