窓ガラスに貼るだけでデジタルサイネージになる…LEDフィルムディスプレー開発
竹中土木が事業化へ
車窓や電子看板に活用検討
竹中土木(東京都江東区、竹中祥悟社長)は、ディライト・グローバル(那覇市)と共同で、透過型発光ダイオード(LED)フィルムディスプレー「透彩」を開発した。パッケージ基盤を省略するCOB形式で製造することにより、従来のSMD形式で製造した製品に比べ透過率や解像度を大幅に向上させた。バックホーなど建設機械のコックピット用ディスプレーとしての導入のほか、一般車両の窓ガラスへの採用も検討する。
SMD形式で製造した従来の透過型フィルムディスプレー製品は、チップを四つ搭載したパッケージ基盤単位で透過フィルムに実装しており、基盤が不透明で透過性が損なわれていた。これに対し新開発のディスプレーはパッケージ基盤を省略し、不透明部分の面積をSMD形式の4分の1以下に抑えた。
また発光体の配置間隔を狭めることによって、透過率や解像度を大幅に改善した。発光効率を高め、省電力化も図れる。
街中や公共スペースの建物の窓ガラスに後付けで同製品を貼り付けるだけで、デジタルサイネージ(電子看板)としても利用できる。両社は広告メディアとしての展開も視野に、透彩の事業化に向けた準備を進めていく考え。
日刊工業新聞 2023年11月27日