山手線渋谷駅の線路・ホーム20cmアップ、駅前再開発が大きく前進へ
JR東日本が18-19日に工事実施
JR東日本は18―19日に山手線の一部区間の運転を停止し、渋谷駅の山手線の線路とホームの高さを最大20センチメートル持ち上げる工事を行う。たった20センチメートルだが、埼京線と山手線の下を通り抜ける東西自由通路を平坦かつ幅広にし、駅を歩き回りやすくするために重要な工事だ。これでJR渋谷駅の骨格は完成し、2027年度の完了を目指す渋谷駅再開発は大きく前進する。
18日に外回りの大崎―池袋区間、19日に内回りの同区間を止める。工事では、まずレールなどを取り外し、線路の土台(工事桁)をジャッキで持ち上げ、補強材を差し込んで高さを上げ、レールを戻す。ホームは、床板を外して内側に高さ調整材を入れる。延べ約4600人が作業に携わる大規模工事だ。
渋谷駅の大規模改良工事において「電車を止めて工事を行うのは最後になる」(同社担当者)という。
過去4回の切換工事で、埼京線のホームを山手線の近くに移設して高さを上げ、別々だった山手線の内・外回りのホームを統合した。今回の工事で埼京線と山手線の高さがそろう。これにより、高さ2・6メートル以上で幅20メートル以上の平坦な東西自由通路を線路の下に通せるようになる。周辺開発と一体となり、災害に強く、歩いて楽しい渋谷駅に変えている。
日刊工業新聞 2023年11月09日