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コロナで市場拡大、アース製薬が炭酸入浴剤を増産

コロナで市場拡大、アース製薬が炭酸入浴剤を増産

新規に増設した入浴剤生産ライン

アース製薬は赤穂工場(兵庫県赤穂市)で炭酸入浴剤「温泡(おんぽう)」の生産ラインを増強した。需要拡大に伴い1ラインを増設し、計2ライン体制を構築。生産能力を従来比で倍増させ、それに対応した966のパレットを収容可能な自動倉庫も新設した。総投資額は27億円。今後の需要次第で、追加増設が可能なスペースも確保している。

温泡は1箱で4種の香りが楽しめるというコンセプトが受容され、売り上げを伸ばしている。

コロナ禍を機に入浴剤市場が拡大し、ここ数年は4直3交代制によるフル稼働状態が継続していた。今回のライン増設により、平常時の2交代制に戻す。

1製品当たり4種類の入浴剤を製造する都合上、生産品種が多く、切り替え作業の効率化が生産性向上における課題になっていた。上席執行役員の久保浩之生産本部長は「製造能力自体を倍増しているが、結果として大幅な生産効率化にもつながる」とする。

アース製薬は秋冬シーズンに向け、20日に香りのソムリエが監修した温泡の新製品2種を出す予定だ。国内のタブレット型入浴剤市場は従来1社が強い状況だったが、今回の生産体制強化も含め入浴剤事業のシェア拡大に力を入れていく。

日刊工業新聞 2023年10月13日

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