日産がデザイン検証に活用するプレゼンテーションホールがすごい!実物大の車、天候を再現
日産自動車は3日、神奈川県厚木市のグローバルデザインセンター内に新設したデザインプレゼンテーションホールを報道陣に公開した。全長約40メートルの湾曲形の高精細24K発光ダイオード(LED)スクリーンや音響システム、リモート照明技術を使い、開発中の車のデジタルモデルや天候などの環境をスクリーン上に再現し、デザインや色の微妙な違いを高精度に検証できる。
投影する映像コンテンツの制作にゲーム用エンジン「アンリアルエンジン」を使用して、時間による光の変化や天候などをリアルタイムに再現し、デジタルデータで作った車両モデルをさまざまな市場環境に合わせて検証、確認できる。大型スクリーンでは実寸大の車両モデルを6台程度同時に並べることが可能。遠隔拠点との映像共有もできる。実寸大の模型などを制作して検証するのに比べ、開発時間を短縮できる。
グローバルデザインを担当するアルフォンソ・アルバイサ専務執行役員は「少なくとも35%ぐらいは作業を効率化できているだろう。普通はモデル(模型)の用意に3週間かかるが、デジタルなら見たいモノをすぐに見ることができ、すぐに反応できる。デジタルプロセスを使って、早く市場に商品を出していきたい」と意気込みを述べた。
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日刊工業新聞 2023年10月04日