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トヨタの商用バン「ハイエース」がベース…トヨタ紡織が医療用MaaS車を実証

トヨタの商用バン「ハイエース」がベース…トヨタ紡織が医療用MaaS車を実証

午前は検診、午後は遠隔指導などと用途変更が可能と木下代表取締役

トヨタ紡織は28日、医療系ITベンチャーのM―aid(名古屋市中村区、木下水信代表取締役)と共同で、医療用MaaS(移動のサービス化)車両の実証試験を始めたと発表した。シートを回転させたり倒したりできる可変式モジュールを新たに開発。エコー検査やオンライン診療など、1台で多様な使い方ができる。需要を見極め、今後、量産化を目指す。

M―aidのサービスを活用し、愛知県内の健康診断会場でオンライン保健指導を実施する。医療用MaaS車両「MedaaS(メダース)」は、救急車にも使われているトヨタ自動車の商用バン「ハイエース」をベースにした。シートの切り替えは1―2分程度で可能だという。

これまでの医療用車両はシートなどが固定され、用途が限られていた。医師でもあるM―aidの木下代表取締役は「午前は検診、午後は遠隔指導などと用途が変えられニーズは高い」と評価。トヨタ紡織の山内克仁主査は「シートを棚にするなど、可変式シートモジュールで用途を医療以外にも広げたい」と意気込む。

日刊工業新聞 2023年月8月29日

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