経産省が半導体原料に200億円助成
経済産業省は経済安全保障推進法に基づき、半導体原料の国内生産・備蓄を強化する企業に対し、総額最大200億円を助成する。半導体製造に欠かせない希ガスやヘリウムなどの安定確保につなげ、産業競争力を高める。
半導体原料では大陽日酸や岩谷産業など計5件の計画を認定した。
大陽日酸は半導体製造に欠かせない希ガスの国内生産基盤の整備に充てる。クリプトンとキセノンの供給を2025年8月から、ネオンの供給を26年4月からそれぞれ開始する計画。
岩谷産業と岩谷ガスはヘリウムの備蓄を進める。26年1月から備蓄を開始し、備蓄量は同社年間輸入量の1カ月分を予定する。
このほか産業用ロボット分野において、ロボットの制御に不可欠な減速機を生産するニデックドライブテクノロジー(京都府向日市)の計画を認定した。西村康稔経産相は「今後も戦略的に不可欠な機微技術や物資の開発、確保を推進したい」と述べた。
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日刊工業新聞 2023年07月31日