インホイールモーター搭載EV、ダイナックスが今秋披露
ダイナックス(北海道千歳市、伊藤和弘社長)は、現在開発中の電気自動車(EV)向けインホイールモーターを搭載したEVが、10―11月に東京で開かれる「ジャパンモビリティショー」で披露されることを明らかにした。すでに国内メーカー12社から受注に向けた打診を受けており、2025年には量産に入る見通しだ。
ジャパンモビリティショーで披露されるインホイールモーター搭載EVのメーカーは明らかにしていないが「既存の大手自動車メーカーではなくベンチャー」(伊藤社長)としている。
インホイールモーターについては、9月から苫小牧市にある第6工場で試験的な生産を開始する。同工場に最大6ラインが稼働可能な先行開発ラインを設置する。約4億円を投じ、月産1600台分以上の生産能力を持たせるという。同モーターの需要が自動車に限らず、建設機械や農業機械などでも想定されることから、受注の状況によっては第6工場に隣接する形で工場新設も検討する。
ダイナックスはクラッチ板開発・製造大手。インホイールモーターの開発は十数年前から手がけてきた。国内ではいち早くオートマチックトランスミッション(AT)車向けの摩擦材開発に成功した経緯から、今回はEVのインホイールモーターに注目し、研究開発を続けてきたという。
日刊工業新聞 2023年月7月18日