りそなHDがクレカで企業間決済、中小の支払い効率化
りそなホールディングス(HD)は、月内にも企業間決済で銀行振り込みをクレジットカード払いに切り替えることができる新しいサービスを始める。サービス利用者は、請求書の発行元がカード決済に対応していない場合でもカード払いが可能で、支払いや管理業務の効率化につながる。紙でのやりとりが依然多い中小企業に需要が高いとみる。まず3カ月程度、りそなグループの一部の顧客を対象に試験的に導入する。ニーズや使われ方を検証した上で、本格導入を検討する。
新たに始めるのは企業間決済サービス「DGFT請求書カード払い」。資本業務提携するデジタルガレージ(DG)と展開する。
カード会社を限定せず、誰でも所有するクレジットカードでサービスを利用できるのが特徴。
クレジットカードを利用した場合、支払期日を最大で60日程度繰り延べでき、カードポイントも獲得できる。手数料は3・3%。Visa(ビザ)、マスターカード、JCB、ダイナースクラブの4ブランドが対象となる。スマートフォンにも対応する。
りそなHDは、顧客基盤を活用することで、中小企業をはじめとする幅広い企業のカード決済の需要を取り込む考え。
まずHD傘下のりそな銀行、埼玉りそな銀行、関西みらい銀行、みなと銀行の4行6店舗の顧客に新サービスを紹介する。
りそなHDは、オンライン決済やデータビジネスなど、さまざまな商品・サービスを地域金融機関や異業種の企業に提供できる「金融デジタルプラットフォーム」を展開し、デジタル領域の拡大に力を入れている。取り組みを加速させるために、22年11月にデジタルガレージと資本業務提携した。新サービスはその一環となる。
大手カード会社のクレディセゾンや三井住友カードは2022年から、企業間決済で銀行振り込みの請求書をクレジットカード払いに切り替えることができるサービスを提供している。
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