「成長神話取り戻す」(永守会長)…ニデックが車載事業立て直しへ一手
ニデックは車載事業の立て直しへ、電気自動車(EV)駆動用装置「イーアクスル」の開発を加速する。「早くやったら勝てるに決まっている」(永守重信会長兼最高経営責任者〈CEO〉)と第2世代品の高出力モデルを5月、第3世代品を計画から1年前倒しの2024年6月に投入。25日の会見で永守会長は「成長神話を取り戻す」と強調した。
イーアクスルとEV向けモーターで27年3月期に売上高7000億円超(23年3月期は540億円)を計画。コスト低減した第2世代品の生産が遅れたが、4月は5000台、4―6月は4万台超と生産が急速に立ち上がる見込み。早舩一弥常務執行役員は「22年度に競合に譲ったシェアを、倍返しで取りに行く」と明言した。
永守会長は外部調達する半導体について「まだ時期尚早だが、人材を採用するなど準備を進めている」とし、将来の内製化を示唆した。
またイーアクスル事業の出遅れについて「トップが現場現物を徹底しないからわずか2年半でこんなにダメになる」とした上で、今後は永守会長が先頭に立って「徹底的にやる」と語気を強めた。
日刊工業新聞 2023年04月26日