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積水化学が事業化目指す「CO2由来の高機能接着剤」生産の仕組み

積水化学が事業化目指す「CO2由来の高機能接着剤」生産の仕組み

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積水化学工業と地球環境産業技術研究機構(RITE)は13日、二酸化炭素(CO2)由来の高機能接着剤を微生物により生産する技術開発に着手したと発表した。廃棄物処理施設から排出される燃焼排ガスから高付加価値化学品を製造するモノづくり手法を構築し、2030年に年間33トンのCO2を利用する事業の開始を目指す。

取り組みは新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション基金事業に採択された。研究開発では、ひたちなか・東海クリーンセンター(茨城県ひたちなか市)の最終排ガスからCO2を濃縮し、ケミカルルーピング反応技術を活用して一酸化炭素(CO)を製造する。

CO資化菌の育種により芳香族化合物を生産可能な微生物を開発し、バイオプロセス技術などの確立を目指す。

その後、スケールアップによる検討を経て、廃棄物処理施設から排出されるCO2からエポキシ接着剤の連続製造を可能とするプラント建設を目指す。足元でも高機能接着剤はバイオ化のニーズが高まっているという。技術を用いた芳香族化合物の販売や、多様なポリマーの作製も視野に入れる。

日刊工業新聞 2023年04月14日

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