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京セラが620億円投資、長崎に半導体関連部品の新工場

京セラが620億円投資、長崎に半導体関連部品の新工場

京セラが長崎県諫早市で建設する工場(完成イメージ=同社提供)

京セラは、長崎県諫早市に半導体関連部品などの新工場を建設する。2023年度中に着工し26年度に生産を開始する。土地の追加取得も計画しており、28年度までに約620億円を投じる。5日長崎県や諫早市と立地協定を締結した。同社にとって長崎県で初めての生産拠点となる。

新工場の生産能力は28年度時点で年250億円規模となる。京セラは同市の南諫早産業団地で、まず土地の造成が完了している約5万7000平方メートルの区画を10月に取得する。24年に残りの約9万3000平方メートルの区画を取得する計画で、合計で約15万平方メートルとなる。同社では22年12月に同団地での土地取得を申し入れていた。

新生産棟は6階建てで延べ床面積は7万7900平方メートル。半導体製造装置向けのファインセラミック部品や、半導体パッケージなどを生産。通信端末や半導体関連機器の高機能化や、第5世代通信(5G)普及に伴うデータセンターの増設、自動車の先進運転支援システム(ADAS)や電気自動車(EV)技術の高度化により半導体関連部品需要が拡大すると予想する。

そのため国内外の工場で増産投資を進めているが、既存工場のみでは人材の採用や生産能力増強に限りがあるため、長崎県での新工場建設を決めた。


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日刊工業新聞 2023年04月06日

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