自動車向け半導体需要は今後10年で倍増する
英調査会社IDTechExは、2023―33年までの自動車向け半導体(イメージ=ブルームバーグ)について予測リポートをまとめた。CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)などの進展で車載マイコン(MCU)の需要は23年から10年間で年平均成長率が9・4%となり、特に先進運転支援システム(ADAS)と自動運転分野向け半導体は同29%と高い成長を想定。その結果、車向けで10年後には23年の倍近い半導体需要が期待されるとした。
さらに高機能センサーの「LiDAR(ライダー)」では、インジウム・ガリウム・ヒ素(InGaAs)、窒化ガリウムなど非シリコンベースの半導体需要が加速。一方で高性能ニーズに伴い車向け半導体もよりファブレス化し、半導体受託製造(ファウンドリー)への依存度が高まるという。
米テスラがADASコントローラーチップを自社設計し外部に製造委託するように、今後、車メーカーが半導体設計を内製するようになるなど、半導体サプライチェーン(供給網)に変化が及ぶとした。
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日刊工業新聞 2023年03月24日