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半導体向けなどに年2000億円投資する京セラ、売上高2兆円達成が「見えてきた」

京セラは、2029年3月期に連結売上高3兆円、税引き前利益6000億円を目指す中長期の事業戦略を発表した。同期間における設備投資額など具体施策は今後詰めるが、23年3月期からの2―3年は年2000億円規模を投じ、足元で急拡大する半導体向け有機・セラミックパッケージや製造装置部品、水晶振動子などの需要に対応する。事業構造の変化を見据えた新事業の創出や製造拠点の最適化などで計画達成を目指す。

25日会見した谷本秀夫社長はコロナ禍などで達成が先延ばしになっていた連結売上高2兆円の目標について「(達成が)見えてきた」と強調。既存事業の伸長を中心に24年3月期の達成を見込んでいる。その後はM&A(合併・買収)で取得した新技術や既存製品との融合などのソリューション提案を強化し、3兆円達成時にはソリューションビジネスで売上高の半分を占める。

スマート工場の展開や拠点の最適化・統合なども進める。来春めどに大阪大東事業所(大阪府大東市)を閉鎖し、車向け通信モジュール生産を北海道北見工場(北海道北見市)に移管することを決めた。


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日刊工業新聞2021年11月26日

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