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男性育休100%給与補償、太陽生命が醸成する社内風土

太陽生命保険は2022年10月に国の「産後パパ育休制度」(出生時育児休業)が始まったことに伴い、男性社員が育児参加を目的に特別休暇を20日取得可能にした。法定では育休中は給与の約67%しか支給されないが、独自の仕組みとして100%給与を補償する。育休取得予定の男性社員に育児の心得を記した「イクメン手帳」を作成・配布するほか、社内報で育休経験談を紹介し、男性育休を推奨する社内風土の醸成に努めている。

男性育休を推進する狙いは、生命保険会社として「社員が元気に働いてこそ顧客と社会の元気に貢献できる」(陶山浩一朗人事部長)との考えが背景にある。同社は社員と顧客、社会の健康寿命の延伸を応援する全社横断プロジェクト「太陽の元気プロジェクト」を展開。副島直樹社長や全役員が参加する同プロジェクトの会議の場でも男性育休の取得状況を報告する。経営層にも報告することで、仮に上司に遠慮して育休が取得できない状況があった場合、役員から上司に取得を働きかけることも可能だ。

並行して休みの取りやすい制度の充実も図った。17年度には100%給与補償の男性育休の特別休暇を10日設定。22年度にこれを2倍の20日にした。また育休を予定する男性社員の子育てへの理解を深めるため、妊娠中からの配偶者へのサポートも含めた心得を記す「イクメン手帳」を作成。さながら「母子手帳」の父親版として育休取得予定者に配布し、休暇に向けた心構えを持てるようにする。

身近に育休を取得した男性社員がいない部署もあることを踏まえ、社内報に「イクメン倶楽部」の企画ページを掲載。体験談から具体的に育休を取得した際のイメージが持てる工夫も施す。さまざまな施策を導入した結果、太陽生命の男性育休の取得率は22年度まで8年連続で100%を達成している。

今後は「半年や一年の長期休暇が取得可能な環境を整備したい」(陶山部長)と、さらなる制度の充実を図る。

日刊工業新聞 2023年03月07日

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