ＫＤＤＩとソフトバンクは２日、通信障害などの緊急時に他社回線を利用できる通信サービスを３月下旬に始めると発表した。１台のスマートフォンで二つの通信回線を利用できる「デュアルＳＩＭ」の仕組みを活用する。メーンの回線が利用できない場合に、ソフトバンクまたはＫＤＤＩの予備回線に切り替えて使用できる。具体的なサービス内容や提供料金、申し込み方法などは、別途発表するという。

総務省は障害などの緊急時に他の携帯通信事業者の回線を利用できる「ローミング」の導入について議論を進めている。ただ、導入までには時間がかかる可能性がある。早期に開始できる仕組みを事業者が先行して進める。通信ネットワークが複雑化する中、通信障害のリスクをゼロにすることは困難。いかに障害による被害を最小化していけるかが問われている。