早川ゴムが開発、コンクリート保水自動化システムの仕組み
早川ゴム(広島県福山市、横田幸治社長)は、打設後のコンクリートの品質を保つための水分供給作業を自動化するシステムを開発した。すでに商品化している保水用養生マットをベースに、水分センサーと給水装置を組み合わせた。このシステムにより、5年後に養生マットの販売を2倍に伸ばす。
開発した「潤トワシステム」は、養生マットとコンクリートの間に設置した水分センサーでマットの保水量を計測。無線通信でクラウド上のシステムにデータを集めて管理する。一定値以下に乾燥した場合、タンクのバルブを自動で操作し散水する。水が行き渡るよう、コンクリートの面には勾配が必要。
ニシム電子工業(福岡市博多区)、A・R・P(神奈川県秦野市)、高田機工と共同で開発。国土交通省の新技術情報提供システム「NETIS」に登録した。
打設後のコンクリートは表面のひび割れなどを防ぐため7―28日の間、水分を供給する必要がある。人手による散水や養生マットを使う方法があるが、このシステムでさらに省人化できる。
日刊工業新聞 2023年02月01日