資生堂が肌内部の散乱光を計測・解析できる光学計測システム開発
資生堂はノルウェー科学技術大学との共同研究により、肌内部の散乱光を計測・解析できる光学計測システムを開発した。延べ1000人以上で解析した結果、加齢により内部散乱光が低下することと、これにメラニン量や角層の状態など五つの要因が関連していることが分かった。
肌は半透明で光が当たると表面で反射する表面反射光と、内部に侵入する拡散反射光に分かれる。肌内部で光が広がり、別の箇所から内部散乱光として出て行く。新開発のシステムは顔の立体形状とともに表面反射光と拡散反射光を計測し、特に透明感のある肌にとって重要な内部散乱光を非侵襲的に細かく分解できるのが特徴。
1000人以上の20―70代の女性を対象に計測・解析した結果、年齢が上がると内部散乱光が低下する傾向を発見した。さらに内部散乱光に影響を与える要素が、メラニン量や角層の状態、皮膚水分量、コラーゲンの状態、キメの状態の五つであることも分かった。
日刊工業新聞 2023年01月10日