酒田米菓（山形県酒田市、佐藤栄司代表取締役社長）が豪州に輸出している玄米せんべいの売り上げが好調だ。２０２２年３月－１０月の売上高は２３４１万円で、１９年の同時期比較で２２６％と急増している。背景には、新型コロナウイルス感染拡大に伴う健康志向の高まりと、巣ごもりによる買い込み需要がある。

同社は、主にせんべいや団子などの米菓製造・販売事業を手がけている。豪州で売り上げが伸びているのは、たまり醬油味に味付けした玄米せんべいだ。砂糖やグルテン、添加物を一切使用していないため、コロナ禍で高まった健康需要に合致したという。

ファミリー層、女性から高い支持

特に高い支持を得ているのは、子を持つファミリー世帯や健康意識の高い女性。購入者からは「砂糖が入っていないためヘルシーで食べやすい」や「癖がなくトッピングにも合う」といった声があがっている。

酒田米菓は今後、海外展開を強化していく方針で、現在、ニュージーランド向けに商品提案を行っている段階という。また、海外向け商品として新たにカルシウムや鉄分などが入ったせんべいの開発も予定している。新商品もまずは豪州起点で拡大し、欧米などへの展開を見据えている。