ニュースイッチ

2022年に注目集めた「テクノロジー」記事5選

2022年に注目集めた「テクノロジー」記事5選

イメージ写真

ニュースイッチでは「次世代エネルギー」や「量子コンピューター」など最先端テクノロジーに関するニュースを積極的に配信しています。その中で2022年に特に反響をいただいた記事5選を紹介します。

(1)次世代エネルギー「核融合」研究が大きく前進、量研機構が実験炉を来夏運転

核融合実験装置「JT-60SA」
記事はこちらから!

夢のエネルギー「核融合発電」の実用化に向けた研究が大きな節目を迎えます。量子科学技術研究開発機構(量研機構)は核融合実験炉「JT―60SA」の運転を2023年夏にも始める方針を固めました。フランスで建設中の「国際熱核融合実験炉(イーター)」を使った国際プロジェクトを補完し、人材育成を促進する役割などが期待されます。二酸化炭素(CO2)を排出せずに発電でき、次世代エネルギーとして期待される核融合の研究が大きく前進しそうです。

(2)次世代太陽電池の本命…日本発「ペロブスカイト」、激化する開発競争の現在地

積水化学は30センチメートル幅のロール・ツー・ロール方式でPSCを生産する要素技術をほぼ確立した(積水化学提供)
記事はこちらから!

次世代太陽電池「ペロブスカイト太陽電池(PSC)」の実用化が近づいています。積水化学工業東芝アイシンが2025年以降の事業化を見据え研究開発を加速します。PSCは軽く柔軟で、既存の太陽電池は設置できない耐荷重の小さい工場屋根や壁などに設置できるため、政府は脱炭素のキー技術として実用化を後押します。海外企業の動きも活発で、50年に5兆円とも試算される次世代太陽電池市場を狙う開発競争は今後、さらに激しさを増しそうです。

(3)量子コンピューターとスパコン「富岳」融合、文科省が世界に先駆ける

スパコン「富岳」
記事はこちらから!

文部科学省は世界に先駆けて「量子古典ハイブリッドコンピューティング」の基盤技術を開発します。量子コンピューターとスパコン「富岳」を組み合わせて計算可能領域を拡大します。こうした最先端のコンピューター技術を経済安全保障の強化や地球規模の生態系予測など社会課題の解決に生かす考えです。

(4)レーザー核融合に歴史的成果、実用化に向けた研究が加速

米ローレンス・リバモア国立研究所(LLNL)の国立点火施設(NIF)の内部(Lawrence Livermore National Laboratory提供)
記事はこちらから!

高強度のレーザーを一点に集め、核融合反応を起こす「レーザー核融合」の研究が大きな転機を迎えています。米国の研究所が昨夏行った実験で、核融合反応で最初に起きる「点火」に至ったからだ。レーザー核融合ではこの点火部からそれらを取り囲む燃料部に反応を連鎖させて莫大エネルギーを生み出す。今回の成果は米学術誌に掲載され、研究者たちの間で話題を呼んでいる。商用化にはまだ遠いが、実現への期待が着実に高まっています。

(5)次世代原子炉「SMR」プロ本格化、主要プレーヤーになる日本企業の名前

小型原子炉「BWRX-300」(イメージ)
記事はこちらから!

次世代原子炉として注目を集める小型モジュール原子炉(SMR)をめぐり、日本企業の参画するプロジェクトが本格化します。日揮ホールディングス(HD)とIHIは出資先の米ニュースケール・パワーが開発中のSMR参入に向けて人材を派遣します。米GE日立ニュークリア・エナジーは新たにスウェーデンのクリーンテック新興企業のシャンフル・フューチャーグループとSMR「BWRX―300」導入に向けた協力で合意しました。日本企業が国際連携プロジェクトの主要プレーヤーとして台頭する公算が大きくなっています。

ニュースイッチオリジナル

編集部のおすすめ