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成長の試金石、日本電産が世界最大規模の市場で電動2輪モーター供給

日本電産はインドの電動2輪車最大手メーカーであるヒーロー・エレクトリックと、駆動モーターの供給で協業を進める。ヒーローが2023年2月発売予定の街乗り用電動2輪車向けにモーターを供給する。日本電産は同国で電動バイク向けモーター生産に向けた投資を決めており、今回の協業により世界最大の2輪車市場であるインドで成長の試金石とする。

ヒーローは日本電産へモーター開発に必要な情報を提供するなど、2年以上前から街乗り用以外の車速範囲も含めた電動2輪車向けモーターの共同開発に取り組んできた。日本電産は印西部ラジャスタン州の既存工場からモーターを供給するとみられる。

インドの2輪車市場は世界最大規模で、同国では環境規制の強化などにより2輪車の電動化が進む見通し。ヒーローは120億ルピー(約210億円)を投じて印ラジャスタン州に年産200万台の工場を新設し、23年中に稼働する。

日本電産も同州の既存工場にラインを設置し今年から小型2輪車向けホイール一体型モーターなどを生産。さらに約100億円投じて同工場に電動2輪車向けモーター工場を23年7月に新設する。同工場では小型EV用トラクションモーターの生産も計画している。

ペダル付き電動バイクを含む電動2輪車の世界販売は20年の260万台から30年に1300万台に成長するとみられる。日本電産は2輪車向けモーター事業を成長分野に位置付け、26年3月期に同1000億円を狙う。

日刊工業新聞 2022年11月23日

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