セントラルテクノ（神奈川県大磯町、宇山新次代表取締役）が、仮想現実（ＶＲ）撮影でメモリアルムービーを残すサービス「ＲＥ ＭＥＭＯＲＹ」を開始した。１８０度のＶＲ撮影による映像作品とＶＲゴーグルを併せて提供する。デジタル映像ではなく、リアルなＶＲ映像で過去に没入する、タイムスリップのような体験の提供を目指しているという。

同社の主事業は、設備管理などの総合ビルメンテナンス。ＶＲ事業参入のきっかけは、宇山代表の家族に車いすユーザーがおり、ＶＲの疑似体験をバリアフリーに活用できないか考え始めたことだった。構想を練る中で、広く日常的なサービスとしてＲＥ ＭＥＭＯＲＹの提供に至ったという。

本サービスでは、ＶＲ用の映像を撮影する前に、利用者から残したい思い出についてヒアリングを実施。それをもとに映像会社が監督・編集を行い、映像作品として提供する。

現時点での問い合わせは、卒業記念など子供関連が多いというが、余命が限られた家族との思い出づくりなどでも需要を見込んでいる。

ＶＲ事業は今後、ＲＥ ＭＥＭＯＲＹの展開に特化する方針。宇山代表は「最先端のＶＲ技術で人の思い出をどこまで再現して残せるか追求したい」という。