大和ハウスが物流拠点拡張、170億円投資
大和ハウス工業はマレーシアの物流拠点を拡張する。電子商取引(EC)や小売りなど国内外のテナント企業の入居を想定したマルチテナント型物流施設(DPL)をマレーシア・セランゴール州で10月1日に着工する。同社は首都のクアラルンプールや港、空港にアクセスしやすい同州の物流施設を持つがすでに満床で、隣接地に新施設の開発を決めた。2025年1月末の完成を目指す。
同社の海外物流施設として最大の延べ床面積となる。鉄筋コンクリート造りの3階建てで、延べ床面積は東京ドーム約3個分に相当する15万6292平方メートル。最大12テナントが入居可能で、各区画に各社が事務所を設置できる。さらに太陽光発電設備やフォークリフト充電用のコンセント、荷物の出し入れの際に高さを調整する装置「ドックレベラー」を備える。総投資額は170億円。
同施設はシャー・アラム高速道路のコタ・ケムニンインターチェンジから3・5キロメートル、消費地であるクアラルンプールの中心部から南西へ27キロメートルに位置する。クアラルンプールからEC利用者や市街地の商業施設への店舗間配送のための拠点に適している。さらにマレーシア最大のコンテナの取扱量を誇るクラン港から東へ24キロメートル、クアラルンプール国際空港から北へ40キロメートルに位置し、海と空へのアクセスの良さを生かした物流拠点として活用が見込める。
日刊工業新聞 2022年9月22日