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日立物流が全営業車をEV・FCVに、1000台転換への道筋

日立物流が全営業車をEV・FCVに、1000台転換への道筋

日立物流がグループ内で導入している小型EVトラック(同社提供)

日立物流は国内約1000台の営業車両(乗用車)を2030年度までに電気自動車(EV)と燃料電池車(FCV)に原則入れ替える。併せて全世界で約6000台保有するフォークリフトもエンジンや鉛電池駆動から、リチウムイオン電池(LiB)駆動へと順次交換。中大型のEVやFCVトラックの導入も進める。脱炭素車両の導入を加速し、30年度のグループ全体の二酸化炭素(CO2)排出量を13年度比で半減する目標達成に貢献する。

日立物流は現在、約1000台の営業車両を保有しているが、EVやFCVの営業車両は10台強の導入にとどまっており、30年度までに入れ替えを進めていく。ただ、EVやFCVのないサイズの車両もあることから、それらの車両は当面、利用を続ける。

また、フォークリフトを全世界で約6000台保有している。エンジン駆動のフォークリフトは急速充電で長時間稼働できるLiB駆動の電動式に交換を進める方針。一部で採用している鉛電池駆動の電動フォークリフトについても、さらにエネルギー効率の高いLiB駆動へと安全性や経済性を検証しながら順次切り替えを始める。

一方、中大型のEVやFCVトラック導入については、国内市場がまだ未成熟なため、国内外のメーカーの開発動向を注視しながら導入を検討する。

日立物流は21年度に見直したグループの中長期の環境目標で、30年度のCO2排出量を13年度比で半減の6万5000トン、50年度までに実質ゼロ(ネットゼロ)にする目標を掲げる。22年度から年平均でCO2排出量2・94%減に取り組んでいる。

日刊工業新聞2022年9月16日

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