住友商事が海外工業団地の開発・運営で発揮する総合商社の強み

東南・南アジアで工業団地開発・運営

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タンロン工業団地の入居企業・従業員が使用できる診療所の開所式

住友商事は、東南・南アジアで工業団地の開発・運営を進める。1990年のインドネシアからスタートし、フィリピン、ベトナム、ミャンマー、インド、バングラデシュと、現在、6カ国・8カ所で工業団地を開発・運営。5月末時点で567社が入居し、24万4000人の従業員が働く。海外工業団地部の中西栄介部長は「雇用をつくる。産業を多角化する」と強調する。

住友商事は3月にバングラデシュ経済特区庁(BEZA)と開発を進める工業団地の販売を始めた。日本政府の円借款事業により、国際水準の周辺インフラが整備されているほか、BEZAを通じた進出企業向け許認可手続き支援(ワンストップサービス)がある。

入居企業のデジタル変革(DX)を支援するため、住友商事とBEZAが共同出資で設立した開発会社が、早ければ年内にもインターネットサービス事業者(ISP)のライセンス取得を目指している。グループ会社であるSCSKと共同で行う製造業向けDXサービスも提供する。

さらにベトナムのタンロン工業団地で展開中の電子商取引(EC)や保険などざまざまなサービスを集約したアプリケーション(応用ソフト)「タンロンベース」を活用し、入居企業従業員の健康管理を可能にする。工業団地で一括化するとコスト削減につながるほか、健康を維持することで、労働力の確保にもつながる。

またタンロン工業団地では入居企業から再生可能エネルギー由来の電力がほしいとの要望があったことから、同様にバングラデシュでも屋根置き太陽光発電を導入する。

中西部長は「海外工業団地部だけではできなかった」と語る。つまりアプリや屋根置き太陽光発電など、さまざまな事業領域に進出する総合商社の強みを発揮し、工業団地の高付加価値化を実現している。工業団地の開発・運営は経済発展に大きく影響することから、中西部長は「社会貢献と親和性の高い事業」と気を引き締める。

日刊工業新聞2022年7月12日

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