15分で強度9割回復、傷口ふさがるスゴい自己修復樹脂の正体

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傷口がふさがる自己修復樹脂(岐阜大提供)

岐阜大学の三輪洋平教授と宇田川太郎助教、沓水祥一教授は、傷口がふさがる自己修復樹脂を開発した。切り裂いて傷口をくっつけておくと接合し、15分ほどで元の強度の9割ほどに回復した。接着の難しいテフロンの接着剤としても利用できる。傷修復コーティングなどに提案していく。

アクリル酸メチルとアクリル酸エチルでベースとなるポリマーを作り、側鎖にフッ素ポリマーを含む成分をわずかに混ぜる。するとアクリル酸メチルなどにフッ素ポリマーが弾かれて樹脂中で凝集する。またはフッ素ポリマーが樹脂中から追い出されて表面に並ぶ。

アクリル酸メチルは粘着剤にも使われるほど分子間相互作用が強い。そのため切り裂かれても断面をつなぐと密着しやすく、フッ素ポリマーが表面に弾かれて断面で凝集して絡み合う。これらの効果で自己修復する。

破断強度は2メガパスカル(メガは100万)。自己修復後も9割の強度まで回復した。水中や酸塩基中でも自己修復することを確認した。

日刊工業新聞2022年7月29日

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