ビール大手の上期販売が10年ぶりに増えた、けん引したカテゴリー
ビール大手4社の1―6月のビール類(ビール、発泡酒、第三のビール)の合計販売数量は前年同期比3%増となり、1―6月期としては10年ぶりに増加した。2020―21年は新型コロナウイルス感染拡大による酒類提供制限でビール類の出荷は大幅に落ち込んだが、3月に制限が撤廃され業務用を中心に需要が回復。中でもビールは同20%増と6年ぶりの大幅増となった。ビール類市場は縮小が続いていたが、コロナ禍の大幅減でいったん底を打ったとみられる。
ビール類の各社別の増減はキリンビールが同4%減、サッポロビールが同3%増、サントリービールが同3%増。販売金額ベースのアサヒビールは同15%増となった。
ビールカテゴリーは業務用が全体で同50%増と大幅に増加し全体をけん引。各社別ではキリンが同2%増、サッポロが同11%増、サントリーが同34%増。アサヒは主力の「スーパードライ」が同18%増となった。
家庭用の缶商品が中心の第三のビールは、市場全体が同9%減と2年連続のマイナス。各社別ではキリンが同6%減、サッポロが同9%減、サントリーが同7%減。アサヒは主力の「クリアアサヒ」が同10%減となった。
発泡酒も市場全体で同4%減と2年ぶりにマイナスに転じた。キリンが同6%減、サッポロが同10%減、アサヒは主力の「スタイルフリー」が同2%増となった。
日刊工業新聞2022年7月13日