底見えぬビール類市場、酒税法改正にコロナが追い打ち

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ビール、第三のビールが減少する一方、発泡酒は健康志向の高まりなどで増加に転じた(イメージ)

2021年のビール類(ビール、発泡酒、第三のビール)の販売が前年比5%減となり、17年連続でマイナスとなった。21年は新型コロナウイルスの感染拡大による飲食店での酒類提供禁止の措置が響き、業務用ビールを中心に需要が減少。ビール大手4社は家庭用の缶商品を強化しているものの、22年も足元で感染者が拡大し、飲食店への営業の制限が要請される可能性も高いことから底が見えない市況が続いている。(高屋優理)

カテゴリー別では、ビールが前年比1%減と6年連続でマイナスとなった一方、発泡酒が同2%増と6年ぶりにプラスに転じた。また、第三のビールは11%減と4年ぶりにマイナスとなった。

これは20年10月の酒税法改正が大きく影響しており、減税となった発泡酒は機能性商品が多いことから、健康志向の高まりで第三のビールからの受け皿となったとみられる。また、増税となった第三のビールは、ビールや発泡酒へのシフトで大きくシェアを落とした。

各社別の増減を見ると、ビール類でキリンビールが同4%減、サッポロビールが同4%減、サントリービールが同8%減。販売金額ベースのアサヒビールは同4%減だった。

ビールカテゴリーはキリンが「一番搾り 糖質ゼロ」などが好調で同4%増、サッポロが同1%減、サントリーが前年並み。アサヒは主力の「スーパードライ」が同7%減となった。

第三のビールカテゴリーはキリンが同11%減、サッポロが同10%減、サントリーが同11%減。アサヒは主力の「クリアアサヒ」が同12%減となった。

また、発泡酒は機能性商品の「淡麗プラチナダブル」が好調でキリンが同1%増となった。サッポロは同6%減となったものの、アサヒは主力の機能性商品「スタイルフリー」が好調で同7%増となった。

22年はビール大手4社が業務用を中心にビールの回復を想定しており、ビールの商品施策強化を打ち出している。ただ、週内にも一都三県にまん延防止等重点措置が実施されるとみられ、年明け早々から出鼻をくじかれる格好だ。

日刊工業新聞2022年1月18日

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