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橋梁内部の損傷度合いを可視化する新技術、東芝が開発

東芝は外観から判別できない橋梁内部の損傷度合いを解析し、可視化する技術を開発した。橋を通行する車両を支える「コンクリート床版(しょうばん)」という部材の下面にセンサーを設置し、路面で発生する微弱な波動を取得する。取得したデータから波動の震源を解析し、震源の密集度に応じて色分けしたマップを作り、損傷部を可視化する。人の目視による定期点検作業を補助するサービスを想定し、2024年度の提供開始を目指す。

コンクリート床版内部の状態を考慮した補修範囲・工法の決定、優先順位に基づく保全計画の策定などが可能になる。補修後の改善状態の把握もできる。

開発した技術は21―22年に、福岡北九州高速道路公社と福岡県内の高速道路で実証し、効果を確認した。子会社の東芝プラントシステム(川崎市幸区)とともにサービス開始を目指す。橋梁を含むコンクリート構造物に幅広く適用できるため、多様な構造物での実証も進める。

老朽化が進むインフラの保全では、作業員の高齢化や不足が課題になっている。老朽化対策のデジタル化を進め、点検作業の効率化や、適切な予防保全によるインフラの長寿命化につなげる。

日刊工業新聞2022年7月12日

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