ホンダの需要に応える、豊田合成が中国の内装部品生産社に出資
豊田合成は、コンソールボックスやエアコンの吹き出し口といった自動車の内外装部品を手がける、中国の武漢彬宇汽車零部件(武漢一彬)に出資したと発表した。夏頃をめどに2000万元(約3億5000万円)を投じて株式34%を取得する予定だ。ホンダからの現地調達ニーズの高まりを受け、供給能力を強化する。
中国統括会社を通じて、親会社である寧波一彬電子科技から株式を取得する。武漢一彬は中国内陸の華中地区に位置し、中国・東風汽車や、同社とホンダの中国合弁会社である東風ホンダにコックピット周辺部品などを供給している。出資後は社名を「一彬豊田合成(武漢)汽車零部件」に変更する。
豊田合成としては中国で四つ目の内外装部品生産拠点になる。華北および華南地域にある従来の生産拠点は主に沿岸部にあり、内陸部の生産体制は手薄だった。今回、内陸部に拠点を構えると同時に武漢一彬の取引実績を取り込むことで、生産体制の増強や販路の拡大などを見込む。
日刊工業新聞2022年7月7日